水は必要ですが飲みすぎると中毒症状を起こします!
最近は暑さも厳しくなり、熱中症予防として水分をこまめに取ることが推奨されています!
しかし、水を飲みすぎると《水中毒》になる恐れがあります!
水中毒とは
水中毒(みずちゅうどく、water intoxication)とは、過剰な水分摂取などにより尿の処理能力が低下すると中毒症状を来し、低ナトリウム血症を引き起こした状態である。
人間の腎臓が持つ最大の利尿速度は、毎分16mLであるため、これを超える速度で水分を摂取すると体内に水分が貯留し、浸透圧の差により水分が細胞内に移動、細胞が膨化します。
するとめまいや吐き気、息切れ、足のむくみなどが起き、重症になると脳の膨張による頭痛やけいれん、意識障害、さらに進むと昏睡状態に陥り、死に至ることもあります。
上記の症状が出た際には、塩分・糖分の補給が必要です。
※水中毒は精神疾患の患者、特に統合失調症の患者に起きやすい。入院中も蛇口の水などを大量に飲水する場合があるため、重症な患者には隔離措置が行われる。
※口渇感が強く出る糖尿病患者さんも注意が必要です!
【症状】
食欲低下や頭痛、嘔吐、体重増加、浮腫などの症状が見られる。重症化すると全身痙攣や傾眠・昏睡といった意識障害を引き起こす。
【治療】
基本治療は水分摂取の制限である。精神疾患を抱える患者の場合は、隔離や拘束措置がとられることもある。
血中ナトリウム濃度を確認しつつ、高張食塩水やフロセミドを併用する治療法などがある。
【水中毒の予防法】
- 水の摂取量は1日2ℓ程度に抑える(1.5リットル~2.5リットルを目安)
- 塩分と糖分の補給を怠らない
- 水はなるべく冷やさず常温で飲む
それでも最低限の水は必要です!
ヒトの体重の約60%は水で占められています。体重60kgであれば、体液の量は約36Lになります。その内訳は、細胞内液が40%、細胞外液が20%です。
細胞外液の内訳をみてみると、〔組織液、組織間液(間質液)〕が15%、血漿が4%、リンパや脳脊髄液が1%となっています(図1)。
なぜ体には水が必要なの?
体にとって水が必要な理由はたくさんありますが、そのどれもが、体内の環境を一定に保つこと(恒常性の維持)に関連しています。
まず、水はたくさんの物質を溶かすことができるため、化学反応を行う舞台として好都合です。栄養素、老廃物、酸素、二酸化炭素、電解質などを溶かし込み、これらの物質が体内を循環したり、体外に排出できるようにします。
水の持つこうした働きを溶媒(ようばい)といいます。水は、多くの物質を溶け込ませて体内を巡り、様々な物質を受け渡すことで、体内環境を一定に保っています。
また水は、体内の熱を体外に放散する際にも役立っています。体表面から汗として水分が蒸発する際、効率よく熱を下げることができるのです。
人の体は食べ物がなくても、水さえあれば1ヶ月近く生きることができます。しかし、水が1滴も飲めないと、2~3日で生命維持は困難となります。
体の水分が不足すると、熱中症、脳梗塞、心筋梗塞など、さまざまな健康障害のリスクがでてきます!
まとめ
水中毒にならないように気を付ける事!
- 水の摂取量は1日2ℓ程度に抑える(1.5リットル~2.5リットルを目安)
- 塩分と糖分の補給を怠らない
- 水はなるべく冷やさず常温で飲む
- 糖尿病や精神疾患の患者はなりやすい傾向にあるので周りの方が気を付けて管理・指導してあげてください
水中毒になりやすい人
- 暑い中で長時間仕事をしている人
- マラソンや運動中に大量の水を飲む人
- 疾患によりのどが渇きやすい人
などは気を付けて水分補給しなければなりません!
しかし、水分は体には必要不可欠なものです!
うまく調整して猛暑や乾燥する冬などは、こまめに水分補給して下さいね!
今回も最後までお読みいただきありがとうございました
コメント