いざというときのために応急手当の知識と技術を身につけておきましょう
病気や事故などで心停止になった人を救うには、救急車が到着するまでの間に、そばに居合わせた人が速やかに心肺蘇生(そせい)などの応急手当を行う必要があります。いざというときのために、消防署の講習会に参加して、応急手当の知識と技術を身につけておきましょう。
1.もしも目の前で人が倒れたら?
119番通報とその場に居合わせた人が行う応急手当が命を救います
心臓が止まってしまうような重大な事故は、いつ、どこで、何が原因で起こるか分かりません。心臓と呼吸が止まってから時間の経過とともに救命の可能性は急激に低下しますが、心肺蘇生やAED(自動体外式除細動器)などの応急手当を行えば、救命の可能性はおよそ2倍になることが分かっています。
日本では、119番通報があってから救急車が現場に駆けつけるまでに平均して約9分かかります。事故などにあった人が心停止になったとき、その人を助けるためには、そばに居合わせた人(以下「バイスタンダー」といいます)が応急手当を行うことが重要となります。
身につけておくべき応急手当とは?
「心肺蘇生」の流れと「AED」の使い方を知っておきましょう
目の前で突然人が倒れたときや反応がないときは、すぐに「心停止」を疑いましょう。心停止を疑った場合、バイスタンダーは、すぐに119番通報し、救急車が来るまでに、速やかに心肺蘇生などの応急手当を行う必要があります。
<心肺蘇生法>
突然人が倒れたら~119番通報
(1)周囲の安全を確認する。
(2)傷病者に近づき、反応(意識)を確認する。
※コロナ禍においては、感染症対策のため、傷病者の顔と救助者の顔があまり近づきすぎないようにしてください。
(3)傷病者に反応がなければ、大声で叫び応援を呼ぶ。
(4)119番通報およびAEDを現場に届けてもらうよう協力を求める。
大声で応援を呼んでも誰も来ない場合は、自分で119番通報をします。AEDがあることが分かっている場合には、AEDを取りに行きます。119番に通報すると、通信指令員が電話を通じて、バイスタンダーが行うべきことを指導してくれます。
※指導員との会話はスマートフォンのスピーカー機能を使用して胸骨圧迫を止めないようにする
胸骨圧迫と人工呼吸
(5)呼吸を見る。
胸とお腹の動きを見て「普段どおりの呼吸」をしているか10秒以内で確認します。
※コロナ禍においては、感染症対策のため、傷病者の顔と救助者の顔があまり近づきすぎないようにしてください。
呼吸がないか、普段どおりではない場合(死戦期呼吸:しゃくりあげるように途切れ途切れの呼吸)は、心停止と判断してください。
また、「普段どおりの呼吸」かどうか分からない場合も、胸骨圧迫を開始してください。
(6)胸骨圧迫を30回。
※5cmを目安に(電池を縦にした長さ位)押し込む
※コロナ禍においては、感染症対策のため、胸骨圧迫を開始する前に、ハンカチやタオルなどがあれば傷病者の鼻と口にそれをかぶせるようにしてください(マスクや衣服などで代用しても構いません)。
(7)人工呼吸2回。
(人工呼吸を行うことができなければ省略可)
(8)胸骨圧迫30回。
上記(6)(7)を絶え間なく続けてください。
※ただし、コロナ禍では人工呼吸を実施せず、胸骨圧迫を継続してください。
(写真提供:消防庁)
心肺蘇生は救急車が到着するまで続けます。周囲に複数の人がいる場合は、交代で行ってください。
※コロナ禍においては、救急隊が到着し、傷病者を救急隊員に引き継いだ後は、感染症対策のため、速やかに石鹸と流水で手と顔を十分に洗ってください。また、傷病者の鼻と口にかぶせたハンカチやタオルなどは、直接触れないようにして廃棄してください。
<AEDの基本的な使い方>
AED(自動体外式除細動器)は、心臓がけいれんして血液を全身に送れない状態(心室細動)になった場合に、電気ショックを行うことで心室細動を取り除く医療機器です。平成16年(2004年)7月から一般の人でもAEDを使用することができるようになり、駅や公共施設をはじめ様々な場所に設置されています。
AEDの操作手順は、すべて機械が音声メッセージを出して案内しますので、音声メッセージのとおりに行えば、簡単に操作できます。
(1)電源を入れる。(ふたを開けると、自動的に電源が入るタイプのAEDもあります。)
(2)パッドを貼る。
パッドを貼る場所は、パッドに図で表示されているので、図のとおり傷病者に貼り付けましょう。
貼り付けるときは、次の点を確認しましょう。
- 皮膚が濡れていないか→濡れていたら、乾いた布などでふき取ってください。
- 貼り薬などが貼られていないか→貼られていれば、はがしてください。薬剤が残っていたらふき取ってください。
- 心臓ペースメーカーなどが埋め込まれていないか→胸に硬い「こぶ」のような出っ張りがあればそこを避けて貼り付けてください。
(3)コネクターを指定された場所に差し込む。
AEDが心電図を解析し、電気ショックが必要な場合は、自動的に充電します。
(4)放電ボタンを押す。
充電が完了すると、音声メッセージで次の行動を指示します。「放電してください」などのメッセージが流れたら放電ボタンを押しましょう。このとき、必ず自分と周りの人は傷病者から離れ、触れないようにしましょう。
電気ショック実施後は、直ちに胸骨圧迫から心肺蘇生を再開してください。
※パットは剝がさずにそのまましてください2分後にまた計測が始まります
※必要ならもう1度電気ショックを行い消防の方に何回行ったか教えて下さい!
(写真提供:消防庁)
Q「ショックは不要です。」という音声メッセージが流れたら?
AEDはショックが必要かどうか自動的に判断します。必要ない場合は「ショックは不要です」という音声メッセージが流れます。その場合も、直ちに胸骨圧迫から心肺蘇生を再開してください。
※参考:「「JRC蘇生ガイドライン2015」オンライン版」
引用
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応急手当講習の受講については、お近くの消防本部・消防署にお問い合わせください。
まとめ
興味のある方は自治体やWEBでも講習会が受けれるみたいです!
なかなか現実では起こりませんが、いざという時に少しでも覚えていれば生存率がかなり変わってきます
お子さんや身近な方にもしもの事があった場合に上記の工程だけでも覚えると助けになると思います!
テンパってなかなか行動できないと思いますが
119番と胸骨圧迫だけでも覚えれば大丈夫です!
あとは周りの人を多く集めて助けを求めてくっださい!
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
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